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501-550号 バックナンバー
No.550
小型変位変換器DTK-A

様々な分野で安全・安心が叫ばれている昨今、自動車をはじめとした輸送分野における高速化や軽量化のための車体・部品等の強度・性能評価試験や、土木・建築分野における構造物の安全性や耐久性を評価する試験・研究は、増々重要になっている。これらの試験において負荷に対する変形量を計測する変位変換器が幅広く使用されている。
No.549
構造物のヘルスモニタリングのためのリアルタイムデータ処理法の提案

近年我が国では高い経済成長が見込めないことや、資源・環境への配慮から、構造物の長寿命化の必要性が認識されつつあり、これの実現に必要な維持管理のための構造物の健全性モニタリング(ヘルスモニタリング)の方法が検討されている。構造物のヘルスモニタリングとしては構造物全体の挙動から構造物の大まかな損傷を評価する方法と構造物の各部材ごとに詳細な損傷を評価する方法がある。現実的には常時大まかな損傷評価を行っておき、何らかの異常を検知した段階で評価位置をある程度絞り込み部材ごとの詳細な損傷評価を行うといった組み合わせの方法が効率的なヘルスモニタリングとして用いられることになると考える。
No.548
高速データロガー UCAM-550A について

当社データロガーUCAM シリーズには、多チャネルの計測器として、建築、土木、機械をはじめとする多くの分野でご利用いただいている。当該計測器の計測方式には、スキャニング方式と同時サンプリング方式があり、スキャニング方式は当社UCAM-60 シリーズで採用し、高性能かつ長期安定性に優れた測定回路で各チャネルを順次切換え測定しているが、測定データにチャネル間の時間差が生じる。
No.547
ネットワークターミナルボックスNTBシリーズについて
近年、公共工事の減少に伴い、計測機器を使用した施工管理計測は減少傾向にある。しかし、高度経済成長時代に建設された施設の老朽化が進みつつあり、維持管理や更新時期を把握するための計測要求は増加傾向にある。
No.546
増幅器内蔵トルク変換器TPS-A
近年、省エネルギー化や資源の節約がより重要視され、エンジンやモータ、ブレーキ等においては、利用可能なトルクを最大限高める機器の開発が進んでいる。また、回転機器や部品等の製造ラインにおいてはトルクの検出による製品検査が行われるようになってきた。このような背景をもとに、トルク測定の必要性が高まり、トルク変換器の需要が増加している。
No.545
小型ダンピング型加速度変換器ASE-A / ASER-A
近年、自動車の衝突安全性能の評価は、段階的に整備・強化されており、従来の乗員保護に加えて、現在では歩行者の安全に配慮した歩行者保護性能も重要視されている。その評価方法の一つである歩行者頭部保護性能試験においては、自動車が歩行者との衝突の際に歩行者の頭部がボンネット等に叩きつけられるときの衝撃吸収(緩和)性能が評価される。実際の試験では、人間の頭部を模した“頭部インパクタ” をボンネットおよびフロントガラスに衝突させ、頭部インパクタが受けた衝撃加速度を計測して、頭部傷害の程度を示す指数(HIC)が計算される。しかし、フロントガラスとの衝突試験において、衝撃加速度が異常となる現象が報告された。これは、ノーダンピング型の加速度変換器を使用した場合、その共振出力に起因する異常計測と考えられている。昨今、同様の現象が他の自動車安全性能評価試験においても確認されることがあり、ノーダンピング型加速度変換器の共振出力が悪影響を及ぼす可能性のある計測においては、共振出力が抑制されているダンピング型加速度変換器を使用する必要があるとの認識が高まりつつある。
No.544
波形表示型計装用コンディショナWGA-900A シリーズについて
計装用コンディショナWGAシリーズは、ひずみゲージ式変換器用増幅器として、現場に合わせた耐環境性や機能、性能を重視してラインナップをそろえ、改良を行なってきた。
近年、生産現場にて盛んに行われている「見える化」活動などにより、どのような現象が起きているかをその場で波形を見て確認できる機能や、視認性を向上させるための大きな数値表示、現場における設定変更の簡便化、現象波形データを保存しパソコンで確認したい等の要望を数多くいただいた。
これらのユーザーの声に応えるため、ユーザビリティーの考え方を取り入れ、カラーLCDとタッチパネルによる対話形式の操作を織り込み、使い勝手を向上させた波形表示型計装用コンディショナWGA-900 シリーズ(以下本器と称す)を開発した。以下に本器の概要を紹介する。
No.543
動ひずみ測定器 DPM-900シリーズについて
(登録不要でダウンロードできます。)
(図のキャプションに誤りがございました。修正版PDFをダウンロード可能です。)※登録不要
DPM-900シリーズは、弊社の1チャネル搬送波型動ひずみ測定器の長所はそのまま残し、ユーザの視点に立ち、使い勝手に重点を置いて開発したものである。増幅度設定の簡易化、高SN比、電圧出力±10Vを実現し、パネル面をフラット化したデザインに仕上げた。本号ではDPM-900シリーズの詳細を紹介する。
No.542
小型衝突試験計測システム DIS-5000A
近年、自動車衝突安全技術のさらなる追求のため、計測チャネル数は増加傾向にあり、計測点数は1回の衝突試験で200点を超える場合もある。一般的に計測機器は、トランクルーム内に固定して使用することが多いが、スペースに余裕がなくなりつつあることや、計測規模に応じた分散配置、フレキシブルなサイズ変更等の用途もあり、衝突試験計測システムに対する一層の小型化や多様な計測条件に対する要望があった。
これら要望に応え、DIS-5000Aを開発した。
No.541
箔超大ひずみゲージ KFEM型
私たちの生活に欠かせない様々な構造物には、金属や高分子、複合材等さまざまな材料が使用されている。科学技術の進歩に伴い、シミュレーション解析技術も日々進歩し、材料の塑性変形を考慮した解析も多く行われている。しかし、一方では従来通りのひずみゲージを用いた実験的応力解析も広く実施されており、とりわけ複合材等には塑性域まで測定可能なひずみゲージが求められている。
No.540
汎用型災害検知装置の開発
地震や風水害など自然の脅威は衰えることがない。鉄道線路などの構造物はそれらの脅威を直接に受けるが、その対策として従来の防災システムでは費用対効果などの面で問題があった。筆者らは、施設監視と二次災害防止の目的で「減災」の視点に立った「汎用型災害検知装置」および関連システムを開発し、実証試験を行っている。
No.539
運転訓練車計測システム
京王電鉄バスグループでは、乗務員が安全な運転ができているかどうかの客観的な判断や、停車時のアイドリングストップ等の環境への効果の検証のため、乗務員の運転状況のモニタリングと運転記録を残すことができるシステムが組み込まれた専用車両をこのたび導入した。このシステムの概要を紹介する。
No.538
ダイナミックデータ集録ソフトウェア DCS-100Aについて
近年、工業計測分野でもパソコンから制御可能なオンライン型の計測器が多数開発され、データ集録~解析処理が高速かつ効率的に行われている。当社のオンライン型計測器EDX-100A,EDS-400A,PCD-300B等で、同じ感覚で使用できる共通のダイナミックデータ集録ソフトウェアDCS-100Aを紹介する。
No.537
ユニバーサルレコーダ EDX-100Aについて
応力・電圧・温度・周波数・加速度等の多種多様な物理量に加え、CANデータも同時に測定することができ、小型・軽量でオンライン・オフライン測定が可能な多チャネルのユニバーサルレコーダEDX-100Aシリーズを開発したので、特長や構成、測定手順、アプリケーション例を紹介する。
No.536
TEDS対応計測システム
パソコンでは周辺機器を接続すると、自動的に認識してすぐに使えることが今やあたりまえになった。計測器も同様な進化を遂げようとしている。本稿では、こうした動きに関わる国際規格のごく一部と、当社における実施例について紹介する。
No.535
小型引張・圧縮両用型と圧縮型ロードセル LUX-A & LCX-A-ID
21世紀に入り、世界的には省エネルギー化が注目され始め、小型・軽量はロードセル開発のトレンドになった。特に、小型射出成形機・小型FA装置に使われていた制御用組込みロードセルの需要が好調になった。環境に優しい小型で、高精度ロードセルに対するニーズが高まってきている。この要望に応えるため、ロードセルの構造のすべてが弾性部からなる新たな設計コンセプトを採用したLUXおよびLCXシリーズを開発した。
No.534
液状化中の地盤-杭基礎-上部構造物の地震時挙動について
液状化による杭基礎被害は数多く報告されており、1993 年の北海道南西沖地震では杭頭部で曲げせん断破壊が生じているケースと地中部での破断が生じているパターンが報告されている。
また、兵庫県南部地震では杭基礎に支持された構造物に液状化により多くの被害が生じた。しかし、この被害形態は杭基礎が損傷したものの上部構造物は軽微な被害にとどまった場合や逆に杭基礎に損傷は見られないものの、上部構造物に被害が見られるもの等、様々であった。また、2001年の芸予地震でも液状化による噴砂や噴水が確認されおり、今だに液状化の被害が耐えない。このことから地震外力として上部構造物の慣性力のみを考慮する杭基礎の現行設計法の限界や、地盤-杭基礎-構造物系の一体解析の必要性が指摘されており、杭の設計は上部構造物からの慣性力だけでなく杭先端から杭頭までを周辺地盤を含めて全体として考える必要がある。
No.533
FBG を用いた光ファイバセンサについて
近年、橋梁のひずみ計測、トンネルの内空変位計測、河川堤防あるいは道路斜面崩壊のモニタリング用計測等土木構造物の計測を、光ファイバセンサで行う試みが盛んである。それは、光ファイバセンサの耐雷性、耐ノイズ性および耐環境性等が従来の電気式のものより優れているためであり、さらに近年、道路管理や河川管理用に光ファイバ通信網が全国の国道や河川沿いに整備されつつあり、これを利用して広域を一括管理する遠隔モニタリングシステムの構築への期待があるためと考えられる。当社においても、数年前からレーリー散乱光と光ファイバの曲げ損失を利用したセンサによる多点計測システム(Optical Time Domain Refl ectometer:OTDR 方式)、光ファイバのブリルアン散乱光を利用したラインセンサ(Brillouin Optical Time Domain Refl ectometer:B-OTDR方式)および光通信の分野でフィルタとして開発されたファイバ・ブラッグ・グレーティング(Fiber Bragg Grating:FBG)を利用したセンサの検討を行ってきた。ここでは、当社が現在開発を行っているFBG を用いた光ファイバセンサ(ひずみ、変位の物理量センサ)について紹介する。
No.532
メモリレコーダ/ アナライザ EDX-2000A 用コンディショナカード
いろいろなセンサを使用したダイナミック計測を行う場合、センサ毎に出力される信号の形態は様々である。これらの信号を、それぞれの計測器で取り扱い可能な信号に変換するものがシグナルコンディショナ(以下、コンディショナと称す)であり、計測器には、内蔵あるいは外部に各センサ信号に対応したコンディショナが必要となる。 当社のメモリレコーダ/ アナライザ EDXシリーズは、測定・表示・集録・解析が可能なオールインワンタイプの計測器であり、種々のセンサを直接接続できるように、各測定対象に合わせて本体に内蔵可能な各種コンディショナカードを取り揃えている。このたびEDXシリーズ最新機種EDX-2000A用のコンディショナカードのラインアップが完了したので、ここに紹介する。
No.531
メモリレコーダ/ アナライザ EDX-2000A
パーソナルコンピュータの高性能化、携帯電話等の高機能化が進み便利になっている昨今であるが、多チャネルのダイナミック計測を行う場合、センサの取り付けからデータの集録、解析には今でもかなりの機材や労力が必要である。特に計測を行う現場においては、センサを設置した後、センサの設置状況の確認、テスト計測、本計測を行い、計測データの良否を判断する作業を行うが、短時間に効率良く確実に行うことが求められる。このような要求に応えた製品として、当社のメモリレコーダ/アナライザEDX シリーズがあり、測定・表示・集録・解析が可能なオールインワンタイプの計測器として車載計測をはじめとする広い分野でご利用いただき、ご好評を得ている。このたびEDXシリーズの最新機種EDX―2000Aを開発したので、その全容を2回に分けて紹介する。
No.530
ひずみゲージを用いた実構造における切欠部付近の応力状態に対する簡便推定法
有限要素法や境界要素法は汎用性に優れているため、機械や構造物の応力解析に広く使用され、安全性と経済性の向上に大きく貢献している。しかし実際の構造物においては、境界条件が複雑でしかも変化するため、解析において正確な境界条件を与えることは、困難である。
そこで著者らは、前報(技報No.505など)において、強度評価上重要な実構造物の切欠部を対象として、応力関数とひずみゲージの併用により、境界条件を正確に決定し、応力状態を精度良く推定する方法を提案した。しかしこの方法は、面外変形が面内変形と比較して小さいと判断できない場合や大きな面外変形が生じている場合には、適用できない。
そこで本研究では、自由円孔板の一般的な変位関数と切欠部周辺のひずみゲージによる薄板表面の応力値から、面外変形を受ける実構造物の切欠部の境界条件を合理的に決定し、応力状態を精度良く推定する方法を提案する。また面内変形および面外変形を受ける任意の自由円孔板の応力状態の式を用いて、面内変形と面外変形が同時に掛かる場合に、面内応力と面外曲げ応力を分離して、応力状態を推定する方法を提案し、その有効性について検討を行った。
No.529
コンパクトレコーダ EDS-400A
ダイナミック現象を記録するデータロガーには、持ち運びの容易さ、設置場所の自由度の観点より、小型軽量であることが求められる。小型軽量化を追及する方法として、データロガーの操作部、および表示部の機能をパソコンに肩代わりさせ、データロガー自体を小型軽量化したEDS-300Aを平成9年に発表した。
この度更なる小型軽量化、高速化、集録の長時間化などの要求や集録中にモニタを行いたいという要望に応えた新たなコンパクトレコーダEDS-400Aを開発したのでその概要を紹介する。
No.528
データロガー UCAM-65A 制御ソフトウェアUCS-60A/65A
工業計測の分野においてもパソコンが重要な役割を担っており、パソコンとの接続を前提とした計測器が求められている。
このようなニーズに応え、パソコンからすべてを制御するオンライン型データロガー、UCAM-65Aと制御ソフトウェアUCS-60A/65Aを新たに開発したので、その概要を紹介する。
No.527
新型データロガー UCAM-60A
当社製品群の中に静的な現象を測定するためのデータロガーとしてUCAMシリーズがあり、各方面でご好評をいただいているが、このたびシリーズ最新機種であるUCAM-60Aとそのオプションを開発したので、その機能、性能および用途等について紹介する。
No.524
ひずみの測定の基礎(その2)
ひずみ測定の基礎(その2)前号に引き続き、ひずみ測定の基礎の連載で、今号は加速度計を用いた速度、変位測定について解説する
新製品紹介: 引張圧縮両用型小型ロードセル LUX-A
No.523
ひずみの測定の基礎(その1)
ひずみ測定の基礎(その1)小誌はここ数年間にわたり、製新製品の紹介や、その使用方法について述べてきた。このたび、読者アンケートを実施したところ、少し基本に帰って、ひずみ計測の基礎を解説して欲しいという要望が多く寄せられ、本号から数回にわたり取り上げることにした。
新製品紹介: オールインワンデータロガー UCAM-60A
No.522
自動車衝突試験用小型加速度変換器
自動車衝突試験用小型加速度変換器自動車事故件数は近年一貫して増加傾向にあり、極めて深刻な状況にある。かかる状況を受けて国土交通省は、安全な自動車の普及促進を目的とし、自動車の安全性能試験による評価を行い、その結果を「自動車アセスメント」として公表している。 一方、自動車メーカにおいては単に衝突安全性能基準の達成のみならず、諸外国の自動車アセスメントへの対応や独自の観点から目標を設定するなど、より優れた衝突安全性能をもつ車両を開発するための研究努力が進められている。
このように国や自動車メーカはもとより部品メーカ、各種関連団体においても自動車衝突試験計測に対する要求は高度化し需要が多様化しており、このような状況をふまえて、このたび自動車衝突試験用小型加速度変換器ASD-A-1Kが開発されたので、その概要を紹介する。
No.521
農業機械用可搬型車軸負荷制御装置
農業機械用可搬型車軸負荷制御装置No.518で紹介した農業機械用車軸負荷試験装置について、負荷制御と計測データの表示・出力というシンプルな機能に絞り込み、可搬型でローコスト化した装置が開発されたので、その概要を紹介する。
No.520
1,000m対応 孔内載荷試験機の開発
地下発電所やトンネルその他地下に大規模な土木構造物を計画する場合、構造物の十分な安定を確保するためには事前に岩盤掘削時の挙動を予測し、安全性を検討しておく必要がある。現在一般に使用されている孔内載荷試験機は測定限界が深度300m程度であり、地下揚水発電などのように深度1、000m程度の地下深部の岩盤を対象とする場合、載荷試験装置が大掛かりとなり調査用に比較的大きな径の横坑の掘削が必要となっていた。
このたび深度1,000m対応の孔内載荷試験機が開発されたので、その概要と、1,000mボーリング孔での試験結果について紹介する。
No.519
力の計量法校正事業者認定制度について
共和電業標準器室は平成13年5月28日に独立行政法人製品評価技術基盤機構(注1)により新体制になってからの第1号として「力」区分のJCSS 「認定事業者(認定番号0096)」に認定された。そこで、事業の背景と内容について紹介する。
注1) 独立行政法人製品評価技術基盤機構:
校正事業者認定制度における認定機関である。以前は経済産業省製品
評価技術センターであったが平成13年4月1日より独立行政法人となった。
No.518
農業機械用車軸試験装置 F00-2248
現代の農業は、機械がなければなりたたないといってもよい位に、農業機械が重要な役割を果たしている。農作業は季節・天候・作物の成長・収穫時期等に合わせて行なう必要があるため、限られた短い期間で集中的に行われることが多く、農業機械は作業中の動作不良や故障で止まることは許されない。このため各農機メーカでは試験設備を備え、信頼性と耐久性の評価のため数多くの試験を実施している。当社では農業機械が実際の農作業を行っているのと同じ環境状態の負荷を与えて、耐久試験を行うことができる農業機械用車軸試験装置を開発したので、その概要を紹介する。
No.517
セメント系材料の自己収縮に関する研究
最近、高強度・高流動コンクリートなどの高性能コンクリートの施工実績が伸びている。しかし、水結合材比が小さく単位結合材量の多い高性能コンクリートでは自己収縮が顕在化し、ひび割れの制御や耐久設計に自己収縮を考慮する必要があることが指摘されている。 このような背景から、自己収縮に及ぼす使用材料、養生条件などの種々の要因が検討されてきているが、自己収縮のメカニズムを解明する上で重要な、練り混ぜ直後からの収縮性状についての報告例は少なく、さらにセメントの水和と結びつけた研究はあまり例を見ない。
本研究では、自己収縮のメカニズムを解明するための基礎的なデータを蓄積することを目的とし、ヤング係数が約 1.2N/mm2である低弾性のシリコーンシーラントで被覆した埋め込み型ひずみゲージを用いて混練直後からのセメント硬化体の収縮挙動の測定法を提案した。
No.516
センサインタフェース PCD-300Aについて
パソコンを用いて簡単にひずみ計測ができるセンサインタフェース PCD-300Aが開発されたので、その概要を紹介する。
No.515
マルチコンディショナ MCDシリーズ
小型・軽量で各種センサに対応したコンディショナカードが用意されたマルチコンディショナ、MCDシリーズが開発されたので、その概要を紹介する。
No.514
ウマの運動時の蹄垂直荷重と3軸方向加速度測定のための新型装置
ウマの運動時の床面(地面)から身体に及ぼされる力は、床反力計を用いて、垂直・前後の2軸方向の分力が同時に計測されている。しかし、床反力計による計測は速歩までの計測に止まっており、速い速度での計測をおこなうため、馬の蹄に直接測定機器を取り付ける方法が考案されてきた。しかし今まで試みられた方法では色々な問題があり、馬の襲歩(競馬の速い速度で走っているときの歩法)時に肢に掛かる荷重を、床反力計と何ら遜色なく正確に計測可能な機器を開発することを目標に、荷重圧に加え加速度も同時に繰り返し計測することができる機器の開発をおこなったので、その概要を紹介するとともに測定結果と考察を紹介する。
No.513
バイオメカニックスによる筋電制御システムの開発と応用化研究(その3) 制御性および軽量化を考慮した筋電試作義手の開発
義手製作においては(1)装飾性、(2)機能性、(3)軽量、の3つの重要な要素がある。(1)についてはコスメティックグローブなどの装着により実現可能であるが、(2)と(3)の相反する要素の両立を実現することが、最も重要な開発課題である。著者らは、前年度に筋電試作義手の基礎試作機を製作したが、この試作機をもとに長所を継承しながら、各種問題点を改良を加え、運動特性に優れる最終5指試作機を製作したので報告する。
No.512
バイオメカニックスによる筋電制御システムの開発と応用化研究(その2)
筋電義手制御システムの開発近年、義肢装具の分野においても外見重視から、より実用的な機能を求める傾向が見られ、義手においては装飾義手から能動義手へと、障害を持つ人の興味も移行している。本報は前回の報告に続いて、超音波モータを用いた試作義手をコントロールする筋電義手制御システムについての報告である。
No.511
バイオメカニックスによる筋電制御システムの開発と応用化研究(その1)
障害者による筋電位信号の解析人間の筋肉は、収縮時に筋電位を発生するが、この筋電位を制御信号として利用したものが筋電位制御である。この筋電位制御技術を利用して筋電制御システムおよび電動義手を試作し、実際に障害者に装着し、評価・検討をおこないながら開発を進めた。本報より3回連続で筋電制御システムの開発とその応用システムの概要を報告する。今回は「障害者による筋電位信号の解析」である。
No.510
フラッシュダイヤフラム型高温用圧力変換器 PHC-A
圧力変換器は比較的歴史も古く、広く多方面で使用されている。圧力変換器に対する要求も多岐にわたっているが、特に近年は、高温域まで計測可能で、かつ小型軽量、高応答の圧力変換器の要求が増している。 このたび、従来製品の特長に加えて、230℃まで計測可能な小型軽量、高応答の圧力変換器PHC-Aシリーズが開発されたのでその概要を紹介する。
No.509
小型衝突試験計測システム DIS-3000A
我が国の交通事故死亡者は、年間1万人程を数え大きな社会問題となっており、自動車衝突による乗員や歩行者の傷害の軽減に関する研究はますます重要となってきている。 また我が国の新型車両認証のための衝突試験においては、前面衝突試験に加えて側面衝突試験が追加され、衝突試験装置に対する要求内容は多様化してきている。今回開発した小型衝突試験計測装置、DIS-3000Aは、これらの計測環境の変化に対応すべく小型分散化をはかり、従来機に比べて体積比で4分の1(同チャネル数比較)を実現した。今回その概要を紹介する。
No.508
設置型傾斜計 BKK-A
最近の都市土木では、既設構造物の近傍を掘削する近接施工が多く、その安全管理が重要なテーマとなっている。また山麓部や丘陵地帯の土砂災害に対する予知・予防の目的の一つとして地表面傾斜計測があり、これらの目的に使用するセンサとして、温度特性に優れ、高感度・高安定な、設置型傾斜計BKK-A型が開発されたので、その概要を紹介する。
No.507
原子炉下部プレナム構造物の流力振動に対するポンプノズル口径の影響
改良沸騰水型原子炉ABWRにおいて、慣性の向上を狙ったインターナルポンプのノズル口径を検討するために、原子炉下部プレナム構造物の流力振動に対するポンプノズル口径の影響を評価した。(ICONE-7、1999年 発表論文の翻訳版)
No.506
950℃まで使用できるカプセル型高温ひずみゲージKHCXシリーズについて
回転体や可動部分を持つ被測定物の高温領域での測定に用いられるひずみゲージには、カプセル型高温ひずみゲージ以外に、溶射型ゲージ、セラミックゲージ、容量型ゲージ等がある。しかしながら、これらのゲージは、場合によっては被測定物を工場内に持ち込まなくてはならなかったり、測定に要する費用が多大になるなどの欠点がある。
今回開発したカプセル型高温ひずみゲージ、KHCXシリーズは最高使用温度950℃と、これまで不可能であった温度領域でのひずみ測定を可能にし、この種のひずみゲージでは、世界最高レベルの使用可能温度を実現した製品であり、その概要を紹介する。
No.505
ひずみゲージを用いた内面荷重を受ける 板状構造物の円孔部および切欠部の応力状態推定法
機械や構造物の破壊には応力集中が関係していることが多いので、応力集中部付近の応力状態を把握することは強度評価上極めて重要である。そこで本研究では、面内荷重を受ける板の円孔および切欠きを対象として、ひずみゲージによる応力値と自由境界条件の円孔をもつ板の応力関数を用いて、円孔部および切欠部付近の応力状態を推定する方法を提案し、その有効性について議論する。
No.504
コースティック現象と種々の問題への適用例
コースティック現象は光の分野では広く知られているもので、光のこの現象は応力・ひずみ解析のいろいろの問題に応用されている。一方、超音波にもこの現象があるが、それを利用して欠陥の非破壊評価も試みられている。ここでは、コースティック現象とその発展過程の概略を述べるとともに、二、三の適用例について紹介する。
No.503
高速データロガーUCAM-500Aシリーズ
データロガーの測定速度の高速化は、計測の迅速化と効率化において重要な要素である。このたび、測定速度の高速化、同時サンプリングにより、静的現象から準動的現象まで計測可能な、ブラックボックスタイプの高速データロガーが開発されたので、その概要を紹介する。
No.502
自動挿入型傾斜計について BKA-1000A型
都心のターミナル駅などでは、隣接して大規模な地下開発工事等がおこなわれており、各種センサを用いた計測による情報化施工管理が重要となっている。今回開発した自動挿入型傾斜計BKA-1000A型は従来の比較的浅い掘削深度から大深度までの山留め壁の変状計測に対応した自動計測システムである。一般的な山留め工法の概要と、本器の特長、仕様について紹介する。
No.501
ビーム型ロードセルの破壊力学解析
ビーム型ロードセルのひずみ検出部は大きなひずみを出力させるために薄くなっている。検出部が薄くなっているゆえに使用頻度の多いロードセルは、繰り返し荷重による引張、圧縮によって疲労き裂が生じやすくなる。そこで本研究では、ロードセルが損傷を受け、発生したき裂を想定して破壊力学を用いて解析することを試みたので、その内容を紹介する。