動ひずみ測定器とシグナルコンディショナの差異
動的な現象を計測するために用いる測定器には、ブリッジ電源に交流を用いたものと、直流を用いたものの2種類があります。弊社では交流を用いたものを「動ひずみ測定器」、直流を用いたものを「シグナルコンディショナ」として区別しています。
交流方式はブリッジ回路に容量分の影響が出てきますので、初期不平衡調整の際に抵抗分のバランスとあわせて容量分のバランスも取らなければなりません。また応答周波数はブリッジ電源の交流周波数によって制限され、直流方式ほど高くありません。しかし感度が高い、外来ノイズに強くSN比や零点安定度がすぐれている、熱起電力の影響がない、などの特長のため、ひずみゲージを用いてのひずみ測定に最も多用されています。また、現在の測定器はCST方式を採用しており、容量分は自動的にバランスされ、操作者が調整する必要はなく、操作性が向上しています。
直流方式は初期不平衡調整で抵抗分のバランスのみ取ればよく、応答周波数も高くとれますが、SN比や安定性は交流方式に一歩ゆずります。しかし出力電圧が交流方式にくらべて大きく、ひずみゲージ式変換器用コンディショナとして多用されています。
