ロードセル(荷重変換器)について

弊社のロードセルは、高精度専用ひずみゲージの開発、すぐれた生産技術と高精度の校正装置、豊富な経験により作られているので、過酷な使用条件でも性能を長期に渡って維持できる高精度、高安定な信頼性の高い優れた製品です。各産業界で広く応用できるように圧縮用、引張用、爆発危険度の高い液体、ガス、粉体などのふん囲気で使用できる防爆型、圧延圧下力を測定するワッシャ型など各種準備してあります。実験研究での一般的な力の測定からタンク、ホッパ、圧延機、車両などの重量(質量)測定、制御などの検出器として広く利用できます。また、大量のご注文に対応できるよう数量割引にも応じておりますので、お問い合わせください。

※本文の仕様中の固有振動数はおおよその数値です。詳細はお問い合わせください。

ご使用に際しての重要な注意
ひずみゲージ式変換器は、水素環境下ではご使用できません。

特長

  • 高い精度で測定できる
  • 苛酷な使用条件でも長期間安定に動作する
  • 繰り返し負荷に対する寿命が長い

ロードセル起歪部の各種形状

直線はり受感形/曲げ受感形/中空円筒受感形/せん断受感形(ビーム型)

ロードセルと特別付属品の設置方法(精度よく使うために)

圧縮用

荷重受座の取り付けは被測定体の荷重点に鋼板を溶接するか、ねじで固定します。鋼板にはねじをつけておいて荷重受座を取り付けます。荷重受座は防錆のためグリスなどで保護します。 荷重受座・取付台座の取り付けは、ロードセルに垂直荷重がかかるよう必ず各面が荷重面に対し水平になるように設置します。
ロードセルは、その構造上中心軸に加わる力のみ感知するようになっています。取り付けの良否がそのまま測定精度に影響を与えますので、十分注意してください。傾斜荷重、回転モーメント、水平分力、曲げモーメントなどが作用しないようにします。
ロードセルは、日々の気温変化に対しては十分補償する能力がありますが、直射熱が部分的に当たった場合、過渡現象があらわれ、精度に影響する場合もあります。どうしても使用できる温度範囲を超えた雰囲気中で使用する場合には、ロードセル全体を断熱材で保護してロードセル本体が使用温度範囲を超えないようにします。
荷重方向に衝撃、振動があるときは、加速度の大きさがきまらないとロードセルの定格容量を決定することが困難です。したがってこの場合はロードセルの定格容量を十分大きくとらなければなりません。加速度の大きさが分かっている場合は、“質量×加速度”から容量を決めます。風袋がある場合は、風袋の荷重を加えたものから容量を決めます。詳しくは計測メモを参照してください。

引張用

ロードセルは上下面の中央部のねじによって取り付けます。ロードセルには使用時曲げモーメント、回転モーメントが加わらないようにします。これらは測定精度に影響を与えるばかりでなく、過負荷の原因となり、破断につながります。
安全対策上ロードセルの定格容量の選択には十分な安全率を取って対処してください。万一のことを考慮して落下防止などの安全装置を付加してください。
特別付属品(TRC,THC,TU,RJなど)を接続して定格容量近傍で使用するとき、また、過負荷の恐れがあるときは、設置方法により強度的問題が生じることもありますのでお問い合わせください。
回転アタッチメントRJ-B型を接続するときには、ロードセルの連結ねじをはずして取り付けます。このときの適正締付トルクは下の通りです。

定格容量 0.5~2kN 5~20kN 50kN 100kN 200kN
締付ボルト M6 M8 M10 M16 M20
締付トルク 10N・m 30N・m 70N・m 270N・m 560N・m

ロードセルにボールジョイント等をねじこむとき、ロードセル自体に過大なトルクがかからないようにしてください。特に、低容量の場合はロードセルを破損することがあります。

安全にお使いいただくために

ロードセルの定格容量は、中心軸荷重のみの場合で設計されています。傾斜荷重、回転モーメント、水平力、曲げモーメントが作用する場合は、破壊する場合がありますのでご相談ください。
衝撃、振動のある場合のロードセルの負荷は、“静的負荷(質量)×加速度”になります。加速度が未知の場合は、定格容量を十分大きくとってください。
両振りの繰り返し負荷の場合は、疲労寿命を延長するため、定格容量の1/2以下で使用してください。
特別付属品は、弊社のロードセル専用です。
不測の事態に備え、ロードセルが破壊しても危険がないように処置してください。
ロードセル固定に使用するねじは、ゆるみがないか定期的に点検して、もしゆるみがあれば、増し締めを行ってください。
法的に安全率等を規定されている使用法についてはお問い合わせください。(クレーン等)

引張型の場合

引張用特別付属品は、弊社でロードセルと組み合わせたものをご使用ください。引張用特別付属品のつりわTRC/TRD、フックTHC/THD、回転アタッチメントRJは、圧縮荷重測定には使用できません。荷重を吊り下げる場合は、ロードセルの定格容量の選定に十分な安全率をとるとともに、落下防止等の安全装置を付加してください。(静的破断荷重は特別付属品組み合わせ寸法表を参照してください)引張型ロードセルは、ねじで接合しますが、必ず回り止めを行ってください。止めねじで回り止めを行う場合は、相手部品にザグリを入れるとともに、止めねじのゆるみに対して日常的に点検してください。

圧縮型の場合

ロードセルの起歪部が座屈した場合、数mm~数10mm高さが低くなり、その後外側のケースで荷重を支えることになりますので、この寸法変化によりロードセル取付部、装置等が受ける影響をご検討ください。