トルクセンサ(変換器)について

トルク変換器はひずみゲージを使用して、シャフトのトルクに応じたねじれ量(表面せん断応力)を電気量(電圧)に変換し、スリップリングとブラッシュまたは回転トランスや光伝送によって外部に取り出し、伝達されるトルクを静止状態から高速回転まで正確に、しかも簡単に測定できます。
変換素子にひずみゲージを使用しているため、精度・安定度にすぐれ、厳しい条件下で長時間使用した場合にも、初期の性能をそのまま維持できますので、実験・研究用としてはもちろん、工業計測用としても幅広く利用できます。

ご使用に際しての重要な注意
ひずみゲージ式変換器は、水素環境下ではご使用できません。

特長

  • 静止状態から高速回転まで、安定なトルク測定ができる
  • シャフトの曲げ、スラストによる影響が少なく、高精度なトルク測定ができる

安全にお使いいただくために

トルク変換器は、金属製シャフト(軸)のねじり変形をひずみゲージで検出する方式になっています。
トルクの検出は、この軸を原動機と負荷の間に介在させて行われています。トルク変換器に定格以上のトルクが加わると、塑性変形から軸破断になります。塑性変形に至らなくてもオーバロードトルクが繰り返し加わりますと、疲労破壊により軸が破断します。
TP型トルク変換器の軸は金属製のケースでカバーされていますので、軸の破断により破片が飛び散るようなことはありませんが、トルク変換器の軸が接続されている原動機、負荷などに影響を及ぼす場合には、軸破断について何らかの対策を施してください。

  • トルク変換器は、ねじりトルクを伝達するように作られています。
    軸端へのラジアル荷重、スラスト荷重が加わらないようにご注意ください。
    ねじり以外のこれらの荷重は、起歪部(トルク軸)に過大な応力を生じさせ、破断の原因となることがあります。
  • TP型トルク変換器にはフレキシブルカップリングをお使いください。リジットなフランジカップリングは軸に過大なストレスを生じさせ、特性を害すると共に軸の破断を引き起こす恐れがあります。
  • 負荷側のイナーシャが大きく、原動機の回転の立ち上がりが早い場合、瞬間的に大きなトルクが負荷される場合があります。
    このようなケースでは、トルク変換器の定格容量が十分に大きなものを選定してください。
  • 動的測定では、原動機および負荷のイナーシャとトルク変換器のねじり剛性との関係で決まるねじりの固有振動にご注意ください。また、測定系の固有振動数と近接する回転速度(回転数)で回転させることは、避けてください。

TP型トルク変換器の取り付け方法

取り付けは、測定対象およびコネクタの位置で確認してください。

トルク変換器取り付け用ボルトなどは付属していませんのでお客様各位でご準備ください。