共和電業のあゆみ
時代の挑戦と
未来を支え続けた
75年の歴史
共和電業グループは、計測を通じて
お客様と共に社会と人の安全を実現し、
安心で持続可能な未来づくりに貢献しています。
1949-1969
戦後復興から高度経済成長期へ。
国内に例を見ない先端的な
計測機器の開発
共和電業は日本では馴染みの薄かったひずみゲージの研究開発に取り組みました。米国から技術・製品を手本としながらも従来製品の機種拡充に精力し、国内に例を見ない先端的な製品を次々に打ち出しました。

1949
共和無線研究所設立
創業者の渡邉理が東京・新宿に、共和電業の前身である株式会社共和無線研究所を設立しました。
1950
日本初のひずみゲージ、ひずみ測定器を完成
共和電業の歴史は、日本初の「ひずみゲージ」誕生からスタートしたといっても過言ではありません。運輸省運輸技術研究所船舶構造部からひずみゲージと静ひずみ測定器の試作を受注し、共和電業はひずみゲージと静ひずみ測定器の試作に成功。翌1951年に日本で最初に商品化しました。最初の商品化したひずみゲージをK-1型と名付け、その後の日本におけるひずみゲージの普及に貢献しました。

1958
東京タワーに計器類を設置
今もなお多くの方々に親しまれる東京タワーが竣工したのが1958年。この時、東京タワーの最先端に共和電業の加速度センサを設置したことで、風や地震による揺れを観測できるように。また、最下部の基礎コンクリート内に応力測定用のセンサを埋め込みました。

1959
傑作の静ひずみ測定器SM-60AT
トランジスタ式自動平衡型静ひずみ測定器SM-60AT。トランジスタの温度変化にによる増幅度の問題を解消できる画期的な新製品として世界的にも注目を浴びました。デジタル全盛期を迎える平成の時代になるまで静ひずみ測定器の主役を務め、アメリカの「プロダクトエンジニアリング」誌にも取り上げられるほどでした。

1961
共和電業へ商号変更
共和無線研究所から共和電業へ社名を変更。商号変更に伴い、ロゴも変更され、現在まで使用し続けている「Kマーク」も誕生しました。

1962
調布に新工場建設
日本の歴史上重要な取り組みに関わり続けてきた共和電業。従業員も170名を超え、生産拠点を新設することにし、調布市下布田町に新工場を建設しました。

1963
東海道新幹線の試験列車での計測
世界初の高速鉄道であり、日本の新幹線としては最古の歴史を持つ東海道新幹線。1964年10月に開業するのですが、共和電業は前年の1963年に試験列車での計測に協力しました。小田原市から相模川東岸までの23km区間に新幹線総合モデル線管理区を設立し、国鉄技術研究所により各種の実験が行われました。この実験データには、以後の新型車両開発に広く貢献しています。

1969
ハイウェイを監視するゲート用軸重計測装置を設置
過積載車両を監視するために、高速道路料金ゲートに当社製の軸重計が幅広く採用され活躍しました。

1970-1989
2次にわたる石油ショックにより、
日本の産業は生産性から
エネルギー効率優先へ
共和電業では、ユーザーマインドにもとづくデジタル化がすすみます。製品の小型・軽量化、従来製品にはない機能を内蔵したもので業界をリードし、計測器とパソコンの結合にもいち早く取り組みました。
1973
中央高速道 恵那山トンネルの地圧計測
当時世界2位の長さを誇っていた恵那山トンネル(全長8.5km)。この工事において飯田川から2km付近に熱水変質花崗岩地帯があり、また非常に強い地圧も発生していました。そこで鋼アーチ支保工にひずみゲージ、鉄筋計、荷重計、土圧計、地山変位計など180点を取り付け、工事の安全監視を行いました。

1974
カセット式データレコーダRTP-500型完成
車載して利用する測定器において、小型化、多チャンネル化のニーズが高まっていました。その際、自動車メーカーから、フィリップカセットを使ったレコーダの開発を依頼されたことをきっかけに、1年かけて試作機を作成。これが好評となり、自動車業界へ広がっていきました。
ポリイミドベースの箔ひずみゲージ開発
従来のベース材は取り扱いやすい反面、耐温度特性が悪かったのが弱点でした。そこで低温から高温まで安定しているポリイミドの研究を1974年1月から開始し、同年12月にポリイミドを利用した箔ひずみゲージの開発に成功しました。


1986
甲府共和電業の設立
山梨県に測定器の生産を目的とした甲府共和電業を設立しました。

1988
自動車衝突実験装置
自動車の衝突時の損害減少と修理性向上の研究のために必要なバリヤテスト装置(低速度衝突実験装置)が、この年に完成。共和電業のソフトウェアを含めた解析装置が採用されました。
箔ひずみゲージ KFG型ひずみゲージ発売
KFC型ひずみゲージのベース材を変更し、極めてしなやかで使い勝手の良いゲージに仕上げました。ひずみゲージ誕生50周年に発売されたこともあり、「Golden Jubilee」のGを取ってKFG型ひずみゲージとしました。


1990-2009
バブル崩壊後も、携帯電話・PHS・カーナビなど移動体通信が新しい技術によって大きな市場を開拓
共和電業は電子技術、バイオテクノロジー、新素材などに対応した製品開発をすすめます。自動車の衝突安全性に対しても充実が求められ、車載型衝突試験システムを強化しました。PCの機能を活用した製品も登場します。

1994
宇宙用圧力変換器の開発
6年におよぶ開発期間を経て、H-IIロケット用の圧力変換器を生み出しました。

1998
山梨のリニアモーターカー走行実験に各種計測機を搭載
1998年、リニアモーターカーにより時速550kmの有人走行を成功。共和電業の計測協力に対し、鉄道総合技術研究所より感謝状をいただきました。

2000
山形共和電業新工場落成
センサの生産の自動化率を上げ、コストダウンを図ること目的として新設。

2001
JCSS校正「力」区分の認定事業者に認定
生産本部標準器室が独立行政法人製品評価技術基盤機構により「力」区分の認定事業者(認定番号0096)に認定されました。

2003
はやぶさ打ち上げ

(C)JAXA
2009
新社屋落成


2010-2022
グローバルビジネスの
拡大・充実・強化を図り、
海外拠点を強化
ひずみゲージの刷新に伴い新たな生産ラインを稼働し、多品種少量生産に適した新開発に向けてミニマルファブの導入を進めました。
2010
小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還
2010年6月に小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星由来の物質を地球に持ち帰るという世界初の快挙を達成。その「はやぶさ」の開発における貢献が評価され、同年12月にプロジェクトサポートチームの一員として文部科学省より表彰されました。
羽田D滑走路計測工事
羽田空港D滑走路の埋立部と桟橋部接続部における工事中の施工管理と、共用開始後の動態観測において800点近くの計測を実施しました。

イラスト 池下章裕

2016
箔ひずみゲージKFGSシリーズリリース
汎用箔ひずみゲージKFGシリーズのリニューアルにより、長期繰り返し精度のさらなる向上を目指した箔ひずみゲージKFGSシリーズ。世界最高水準のひずみゲージが誕生しました。

2020
ASNITEの加速度区分で事業者に認定
生産本部標準器室が独立行政法人製品評価技術基盤機構により、国内で唯一の遠心加速度による加速度の校正事業者に認定されました。

2023
山手線切替工事における渋谷駅宮益架道橋のたわみ計測
2023年1月に行われた渋谷駅山手線外回り線路切換工事(内・外回り同一ホーム化)において、宮益架道橋のたわみをサンプリングモアレカメラにて計測しました。

次の歴史となる未来へ
パートナーと⼀緒に未来を思考し、製品や価値を創造すること。
その上で私たちがメーカーとしての姿勢、パートナーとの共創、提供するソリューションなど、どのようなことを意識しているのかをご紹介します。